今晩は、秋田様。
前回紹介した、『血を吸う人形』はいかがでしたか? 当時としては、かなり完成度の高い映画だと思います。中尾彬氏、高品格氏、宇佐美淳也氏など、俳優陣もベテラン揃い。でもやはり、小林夕岐子氏の演技が怖い! 何だか人懐こい雌鹿が、血に飢えて絶えず舌なめずりをする雌狼に豹変したような感じで、ゾッとします。小林氏は、脚本を読んでこの夕子役を大変気に入り、かなりノリノリで演じていたそうですよ。
良かったら、秋田様の感想も聞かせて下さい。
さて、今夜は久し振りに高橋葉介先生の『学校怪談』より、『病院怪談』を紹介します。
入院中の友人・神代をお見舞いに来た山岸は、何故か病院内に誰もいないことに首を傾げます。そこへ入院患者らしき男性がやってきて、『お医者さんはこどか知らないか?』と尋ねます。知らないと答えて去る山岸ですが、男性は背を向けると、『手術の途中なんだけどな』と、切開された腹部を見ます。
無人のベッドの並ぶ病室の一角にて、神代は山岸に『この病院から逃げたい』と言われます。この病院は神代が寝ている時に痩せた女が彼の顔を覗き込み、天井には赤ん坊が這いまわり、夜のトイレの時など、奇妙な女の子が手招きして、彼を階段から落とそうとするのです。ここを逃げ出したいと言う神代に頼まれ、山岸は彼を背負い、病室を出ました。
『早く、早く! 追いかけてくるよ! 捕まえに来る、病院が僕を捕まえに来る!』
後ろを振り向くと、ゾンビーのような医師や看護師の群れが、二人を追いかけてきます。急いで外に飛び出た山岸は、背中が急に軽くなり、神代が消えていることに気づきます。しかも振り向くと…そこに病院はありませんでした。
その夜。自宅にて山岸が窓の外を見ると、あの『病院』がすぐ傍に現れていました。そして、その窓の一つに、半ばゾンビー化した神代が、助けを求めるように貼り付いていたのでした…。
病院ではいろいろ怪現象があると聞きますが、病院そのものが幽霊みたいなものだったというのは、ありそうでなかった結末です。気の毒な神代君は、もう出られないのでしょうか? 彼を助けられなかった山岸君も、さぞ無念でしょうね。
では、(^o^)ノ < おやすみー